日陰の松葉菊、凛としているようにも、悲しみをこらえているようにも
ところで、今までに、あかぼり蓮園に、蓮花を撮りたいと、6月以降4~5回通ったが、撮りたいようなシャッターチャンスに遭遇しなかった。
白い蓮花は、ピークを過ぎたような気もするし、ピンクの蓮花も例年より少ない気がする。気に入った花を選んで撮ろう、などと言える状態ではないのだ。
目移りした天幕城址のブルーのあじさいに引き寄せられるように行く途中に、松葉菊を見つけた。
以前は、松葉牡丹(ポーチュラカ)と共に写真(下)のように沢山植わっていた気がするが、今では真っ赤なサルビアに変わっている。これにも、少々がっかりしている。
この上り口の初っ端に落ち武者のようにひっそりと咲いている光景に目を奪われた。
あやめの茎の根元に、ひっそりと数輪咲いていた。中でも一輪だけが際立って凛としているようにも、また悲しみを堪えて(こらえて)いるようにも見えた。
そんな気持ちを、背景の明かりをトンネルの出口に見立てて、暗い影のある花に仕立ててみた。
それを、アップで。
こういった光景を見ると、武者震いするほど、感動する。と同時に、なにくそと勇気がほとばしるほど湧いてくる。異常かな、と想える程なのだ。まだ、反骨精神のような熱い血が流れている証拠だ、と思うことにしている。
別の隅っこの日陰にも、明るさを拒んでいるかのように、これもひっそり、と咲いていた。が、これは数輪の花が助け合うように見えた。
これを見て、幾分ホットした気分になった。
陽当たりにも、数輪咲いていたが、明る過ぎる光景に眩し過ぎて今回はパスした。
投稿日:2016年07月26日