特許の目的は宣伝と市場独占だが、加工ガラスが花開く手段になる
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ものづくりニューリーダーセミナー(次々と商品解説できる・・・)で、特許についての講義が駆け足であった。
開発の究極は、特許等の知的財産権で保護するのが常道だろう。
特許の目的としてレジュメ(下図)に、特許販売、市場独占、牽制、技術向上、宣伝、防衛と、ある。
しかし、最近は特許公開で技術が公になり盗用されてしまうと、自社内ノウハウに留め、申請しない傾向がある。
これは、これで良い、と思う。長短を比較して選択すれば良いこと。
私の場合は、特許を取り公開した。その理由を整理してみた。
① 宣伝のため。
これから創業するに当り、宣伝が必要だった。
経費を掛けずに宣伝する方法として、ホームページ゙を媒体に、特許加工法「硬脆性材料板の数値制御加工法」が印籠(水戸黄門)の役割を果たすと、考えた。
創業の礎を、この特許にした。販売・譲渡も可、とした。
老舗ののれん、本家、元祖などと同じ役割を、特許に負わせたが、成果あった、と思っている。
いわば、これが表の顔である。
② 市場独占と牽制について。
自社開発した特許加工法のCAD・CAMソフトウエアがないと、加工できない。
なので、ビジネスの参入障壁は、ここにポイントを置いている。
これが、裏の顔。特許よりもソフトウエアの機密保持に注意している。
なので、システムやアルゴリズムなど、ポイントは秘密、記事にも書かない。
これにより、ニッチトップで市場の独占はできる。その間にブランドを確立したい。
③ 防衛について。
特許は、多角形化によるNC加工で考えられる図を約40枚挿入しているので、他人の特許取得が難しく、防衛機能も果たしている。
④ 特許の販売・譲渡について。
今迄に、2社から譲渡の引き合いがあった。が、いずれも特許だけの話だった。
私は、マネーゲームでなく、ソフトウエアを含めた形態で実業を目指す人ならば譲渡したい。
私の夢は、この加工ガラスの分野が花開くことだから。
特許もソフトウエアも、その手段にすぎない。
最後に、特許明細書の記述について。
初めて自分で特許明細書を書いたが、図の記号の付け方が解らなかった。
弁理士が修正したのを見て、初めて要領がわかった。同時に機能的証明の記述に不備があった。が、そのまま申請した。
後日補正するつもりだったが出来なかった。
結果として不満足な特許査定になった。
投稿日:2012年12月19日