起業塾。銀行員の見る目、ビジネスモデルの強みと参入障壁について
起業塾の3回目は、事業モデルと財務三表について、だった。
講師は、T銀行の審査部、営業推進部の人。
コアコンピタンス(自社の得意な競争分野。あるいはその分野に自社資源を集中する経営手法)の話から始まった。
簡単に言えば、"自社の強み"について。
自社の強みが、ビジネスを成功させる条件だが、この評価について銀行らしい辛口の話があった。
それは、参入障壁でバリアを築き、強みをガードすること。
また、事業リスクに対して、リスクヘッジすること。
コアコンピタンス (自社の強み) |
事業リスク |
参入障壁 |
リスクヘッジ |
私は、参入障壁を築く、と云う言葉に、最初違和感と厳しさを感じた。
今迄、受講したセミナーでは、強みで差別化する、と言っていた。
多分、差別化した強みが、実際には強みでなくなっているケースを警戒するためだろう。
例えば、差別化した新しいアイデアも、簡単に真似される場合がある。
例え成功しても、2番手商法の餌食になる。
そう考えると、差別化では、必要十分条件ではない。
バリアがあって初めて、必要十分条件となり、強みが発揮される。
強みを守り継続させるためのバリアで、価格競争に巻き込まれるのを防ぐバリアでもある。
そこで、当社の強み、"多角形化NC加工法で生産した高品質のガラスピース"に対して、どの程度の参入障壁を築いているか自己診断してみると。
① 特許加工法であること。但し、これだけでは弱いだろう。
② 自社開発の専用のCAD・CAMがある。これがないと多分加工できない。
例え出来ても費用対効果を考えると、当社の競争優位は数年揺るがないだろう。
この開発に時間と費用が掛かること。私は、損得勘定抜きに好きで開発した。投資したことを後悔していない。道楽した、と思っている。
③ 今までに、蓄積したノウハウで先行優位性は確保できる。
④ 新しく需要創造する分野であり、ニッチ商品に徹底する。
⑤ 多品種少量生産で、商品開発に重点を置くこと。
しかし、市場が成長すれば、新規参入による新たな加工法も生まれるだろう。この時が勝負だろう、と思っている。
あかぼり小菊の里。11月9日、そろそろ見頃も終わりに近づいてきたようだ。
投稿日:2012年11月15日